YouTube広告の運用方法|費用対効果を最大にするポイントとは
商品やサービスなどの集客をするために、広告はかかせないものとなっています。広告は、一度配信したら終わりではなく、配信後も継続的に運用をしていくことが求められています。
ユーザーの動画視聴環境が整った今、Web広告の中でも動画広告が注目を浴びています。この記事では動画プラットフォームの中でもYouTubeに焦点を当てて解説をしていきます。
「YouTube広告をどのように利用すればいい?」
「YouTube広告の効果を最大化するにはどうしたらいい?」
といった疑問を抱えている広告主の方に向けて、YouTube広告の基本的な知識から、YouTube広告の効果を高めるための運用のポイントについて解説をしていきたいと思います。
YouTube広告とは
YouTube広告とは、YouTube内に掲載される動画形式の広告です。
これまでのテキストや画像ベースの広告と異なり、動画ならではの動きや音を含んだ広告を届けることができ、商品・サービスの特徴などをわかりやすく伝えることができます。
Google広告を利用して出稿をすることになります。
YouTube広告が注目を浴びている背景
YouTube広告が注目されるようになった要因には、YouTube利用率の高さと利用時間の増加が挙げられるでしょう。
総務省の調査によると、YouTubeの利用率は全世代平均で75.7%となっています。年代別に見ると、10代では91.5%と高い数値になっており、60代でも40%異常が利用しています。
参考:平成30年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査|総務省
ニールセンデジタル株式会社の調査によると、2017年12月から2018年12月にかけて、若年層の月間の動画視聴時間は1年間で約2時間増加していることが明らかになっています。
参考:ニールセンデジタル株式会社「若年層の月刊の動画視聴時間は1年間で約2時間増加〜ニールセン スマートフォンの利用状況を発表〜」
このような変化が表れた背景には、
- Wi-Fiなどのインターネット環境の整備
- スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスの普及
が挙げられます。ユーザーの動画視聴環境が整ったことで、いつでもどこでも動画が見られるようになったのが大きな要因でしょう。
また、2020年に5Gが実用化されたことで、通信環境のさらなる改善が見込まれ、ユーザーが動画を視聴する機会はますます増加していくでしょう。
YouTube広告の種類
YouTube広告には5つの種類が存在します。
- インストリーム広告
- ディスカバリー広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
それぞれみていきましょう。
インストリーム広告
インストリーム広告とは、YouTube動画の再生前後や再生中に表示される動画広告のことです。インストリーム広告はさらに2つのタイプに分類され、「動画が一定時間経過するとスキップが可能になる広告」と「15秒以下のスキップ不可の広告」となります。
商品・サービスの認知度を高めることができます。
ディスカバリー広告
ディスカバリー広告とは、YouTube検索結果上や視聴中の動画右上、モバイル版YouTubeのトップページに表示される広告です。サムネイルとテキストが表示され、これをクリックすると広告動画が再生されます。
ユーザーが能動的にクリックをして視聴する形になるので、他の広告タイプよりも購入につながる可能性が高いのが特徴です。
バンパー広告
バンパー広告とは、インストリーム広告と同じように、YouTube動画の再生前後や再生中に表示される動画広告のことです。インストリーム広告と異なる点は、「最長6秒までのスキップ不可の広告」であることです。
6秒以内のコンパクトな動画で商品・サービスの認知を広げることができます。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、モバイル他やブレットのみに表示される、Googleが提携しているウェブサイトやアプリ上に表示される動画広告です。
初めは無音の状態で動画が再生され、動画がタップされると音声が流れます。
YouTube以外のプラットフォームで、異なるユーザー層にアプローチでをすることができるのが特徴になります。
マウスヘッド広告
マウスヘッド広告とは、YouTubeサイト内の上部(PCでは左上、スマホでは最上部)に表示される純広告です。YouTubeのサイトを開くと自動で再生されます。
他の4つの広告と異なり、純広告となるので、広告枠を予約して配信する形式になります。
YouTubeのトップ画面に表示されるので、圧倒的な視認性の高さや認知の拡大というった効果をもたらします。
YouTube広告の広告費
YouTube広告の課金の仕組み
YouTube広告に発生する広告費は、広告の「視聴」に対して課金をされていきます。
広告の「再生されたか」「再生回数」「再生時間」によって判断され、規定の再生回数や再生時間に到達しなければ課金はされません。
広告の種類ごとに細かくみていきましょう。
YouTube広告ごとの課金形態
インストリーム広告の課金形態
スキップ可能なインストリーム広告では、動画が30秒以上再生されたときに課金されます。動画全体が30秒以内の場合は、最後まで視聴されたら課金をされます。また、広告のリンクをクリックをすることでも課金が発生します。
「15秒以下のスキップ不可の広告」は、インプレッション課金制であり、広告の表示回数に応じて課金がされていきます。
ディスカバリー広告の課金形態
ディスカバリー広告では、サムネイルやテキストが表示された広告をユーザーがクリックすることで動画が再生される形式なので、ユーザーが動画をクリックして動画を視聴することで課金されます。
バンパー広告
バンパー広告は、「15秒以下のスキップ不可」のインストリーム広告と同様に、広告の表示回数に応じて課金をされていく、インプレッション課金型となっています。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告では、「視認可能」とみなされる範囲の表示が1,000回発生したごとに課金をされていきます。広告の面積の50%が2秒以上表示された場合に「視認可能」とされます。この「視認可能」とインプレッション課金型を組み合わせた課金形態となっています。
マストヘッド広告
マストヘッド広告は、純広告に該当するので、掲載日数に応じて広告費が決まります。予約スペースを固定の日別単価または固定のインプレッション単価で買取り、広告を掲載する形になります。
YouTube広告の制作依頼にかかる費用
YouTube広告の制作を依頼する場合に、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
いくつかのパターンを挙げてみます。
※以下はあくまでも目安になります
担当領域 | 値段 | 詳細 | |
A社 | 動画編集 | 5,000~30,000円/本 | 編集内容・字幕の挿入・SEの挿入・画像・イラストの挿入・アノテーションの挿入 |
B社 | 企画・構成動画編集 | 50,000~100,000円/本 | 撮影以外を全て任せる |
C社 | 企画・構成動画編集分析運用支援 | 300,000~500,000円/月 | YouTube動画のコンサルタントにあたる |
このように、制作会社に依頼する範囲によって大きく値段が変わってきます。
依頼をする際は、どこまでは自分たちで行い、どこから外注するのかを明確にするようにしましょう。
YouTube広告運用の始め方
YouTube広告の運用を始めるには以下の流れに沿っていきます。
- Google広告アカウントの作成
- 広告動画の制作
- 広告動画をYouTubeにアップロード
- キャンペーン作成
- 広告グループ作成
- アップロードした動画のURLを貼り付けて広告の作成
それぞれ詳しくみていきましょう。
Google広告アカウントの作成
YouTube広告を運用するには、Google広告への登録をしておく必要があります。なのでまずは、Google広告のアカウントを作成します。
広告動画の制作
商品・サービスの紹介をする広告動画の制作を行います。
広告動画をYouTubeにアップロード
制作した広告動画をYouTubeにアップロードします。
YouTube右上の作成ボタンからアップロードすることができます。
キャンペーン作成
Google広告上で、「新しいキャンペーンの作成」を行います。
キャンペーン作成時には、キャンペーンの目的(「見込み顧客の獲得」や「ブランド認知度とリーチ」などから選択)やキャンペーンの詳細情報(「入札戦略」や「予算と日程」「地域」など)を設定していきます。
広告グループ作成
キャンペーンの次は、広告グループの作成をしていきます。
ユーザー属性やオーディエンス、キーワード、トピック、プレースメント、入札単価を設定していきます。
アップロードした動画のURLを貼り付けて広告の作成
最後に、先ほどYouTubeにアップロードした動画のURLを貼り付けることで、広告の作成を行います。
ここまでがYouTube広告運用を開始するまでの基本的なステップになります。
YouTube広告運用のポイント
YouTube広告での効果を高めていくには、運用の際にポイントとなることがいくつか存在します。
目的の明確化
YouTube広告では、目的に応じてどのタイプの広告を運用するのかが大きく変化します。YouTube広告で集約をしたいのか、認知度を高めたいのか、商品・サービスの購入を促進したいのかなど様々な目的が考えられます。
自分たちがYouTube広告を運用する目的が何なのかをしっかりと定めたうえで運用をしていきましょう。
ターゲットの明確化
広告を配信するターゲットがどんな特徴を持っているのかを明らかにしましょう。
ターゲティング設定では、ユーザーの年齢や性別、趣味などを指定することができるので、広告主が想定しているユーザー像を明確にすることで、より的確な広告を届けることがで切るようになります。
継続的なPDCAサイクル
広告運用をしていくにあたって何よりも重要なのことが、この継続的にPDCAサイクルを回すことになります。
広告を配信したらそれで終わりではなく、効果測定を行い、広告の修正やターゲティング・キーワードの見直しを行うことを何度も繰り返しましょう。
単に、広告の配信内容を変更するだけではなく、予算の調整なども行い、費用対効果を最大化していく必要もあります。
「たまたまいつもより多く成果を上げられたラッキー!」で終わらせるのではなく、なんでそうなったのか?もう一度この成果を上げるためにはどうすればいいのか?という思考を繰り返すことで、継続した利益をもたらしてくれるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、YouTube広告の運用に焦点を当てて解説をしてまいりました。
記事の内容をざっと振り返ると、
- YouTube広告は、動画視聴環境が整ったことで注目を浴びている
- YouTube広告には5つの種類が存在しており、それぞれの種類に応じた課金形態となっている
- YouTube広告を外注する場合は、依頼範囲によって大きく費用が変わってくる
- YouTube広告運用のポイントは、継続的なPDCAを回していくことである
といった内容でした。
この記事を読んだ方が、少しでもYouTube広告についての理解を深める力になれましたら幸いです。
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